めぐみさん拉致から11月15日で49年、母の早紀江さんが再会熱望「1回だけでも…」

昭和52年に新潟市で横田めぐみさん(62)=拉致当時(13)=が北朝鮮に連れ去られてから15日で49年となるのを前に、母の早紀江さん(90)が5日、報道各社の取材に応じた。膠着(こうちゃく)状態が長く続く中、早紀江さんは「このまま(拉致問題を)放っておいて無関心になれば、北朝鮮は『しめしめ、何もできない』と思う。ここで踏ん張り、みなで力を合わせなければいけない」と訴えた。
めぐみさんら全拉致被害者の早期救出に向け、家族は日朝首脳会談の実現を求めているが、いまだ兆しは見られない。早紀江さんは「いろいろな方法があると思うが、もう動くチャンスがあまりない。どう実現するかを真剣に考えてほしい」と話し、高市早苗首相には拉致問題への姿勢を評価した上で「意志を貫いてがんばってほしい」と期待を寄せた。
5日の取材では、めぐみさんが52年11月15日、北朝鮮工作員に拉致された頃を振り返る場面もあった。
事件前日の11月14日は父、滋さん=令和2年に87歳で死去=の誕生日だった。「お父さんはおしゃれしないから、これからはちゃんとおしゃれしてね」と、櫛(くし)をプレゼントした翌日、めぐみさんは連れ去られた。「皆さま方と変わらない、普通のおうちでした」。早紀江さんは、現在ボロボロになった櫛を手にしながらそう語った。
それから間もなく49年になる。早紀江さんは北朝鮮で助けを待つめぐみさんに「絶望しないで。必ずその日は来るから。健康に気をつけ、元気に生きながらえてほしい。頑張って」と日本からメッセージを送った。
まな娘を励ます早紀江さんも決して無理のきく年齢ではない。「長い年月祈ってきて、平安でいつかは死ぬんだからという気持ちになった」といい、祈るように続けた。「その前に、1回だけでも会いたい」。(内田優作)