車失い「給水所行けない」=募る不安といらだち―宮城

宮城県丸森町役場から約2キロ南にある五福谷川周辺では、山から流れてきたとみられる大量の土砂や倒木が住宅地に流れ込んだ。住民は14日も泥のかき出しや使えなくなった家具の片付けなどに追われた。
自宅1階からの泥のかき出し作業に当たっていた男性(55)は、「車も駄目になり、給水所に行くことすらできない。足がない人のための支援はないのか」といらだった。
古川尚武さん(79)は、経営する養豚場が被災。100頭以上いた豚の半分ほどの姿が見えないという。「どうにかしたいが、浸水して近づけない」とぼうぜんとした表情で語った。
町役場周辺では冠水状態が続き、県警や自衛隊などのボートで、救出作業や支援物資の運搬が行われた。
役場で働く夫への薬をボートで届けてもらったという女性は、「今朝少しだけ電話が通じ、薬を頼まれた。浸水で外に出られないというので心配だ」と不安そうに話した。自宅の様子を見に来た引地明男さん(70)は「物を取りに帰りたいが、きょうも水が引かないのでどうしようもない」と肩を落とした。