群馬県の山本一太知事が個人のブログやツイッターで14日、新聞記者の取材活動を批判する書き込みをした。18日の記者会見で真意を問われると「個人のブログ。別に自分の思いをツイートしても文句を言われる筋合いはない」などと述べ、批判した取材活動のどこに問題があったかの具体的説明もなかった。政治家など公共性の高い人物のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上での無用な報道批判は正当な取材活動の萎縮につながる恐れがある。
山本氏はブログで、県秘書課が取材を受けたことを紹介し、「対応した秘書課のスタッフによると、色々なことを聞かれたらしい。(中略)その執拗(しつよう)とも言える意地悪さ(?)に驚いた」と記載。また、取材活動を「問題(アラ)を探そうと躍起になっている」と表現した。さらに同日のツイッターではメディアの役割に理解を示すような前置きをした上で「底意地の悪い記者って、いるんだよなあ(苦笑)」とも書いた。
政治とメディアの関係に詳しい東京工業大学の西田亮介准教授は今回の山本氏のツイートを「品がないが、政治活動の自由、表現の自由」として尊重した上で、「国民の知る権利を追及する報道機関との立場の違いから対立は仕方ないが、報道の萎縮につながる恐れもある。ネットで政治家が個人の立場で発信できる時代。報道機関にも『なぜこの取材が必要か』の説明が求められる」と指摘した。【鈴木敦子】