岩手県宮古市の住宅街で、電柱の根元の地面からミニトマトが生え、赤い実がなった。電柱からミニトマトが生えたようにも見える。近所の人たちは「農家でも栽培は難しいのに、すごい生命力だ」と驚いている。ミニトマトが生えたのは、同市の永洞ヒロさん(79)方の庭に面した市道脇に立つ、電柱の根元。電柱とアスファルト路面のわずかな隙間(すきま)から1本の茎が約1・3メートル伸び、枝分かれして20個ほどの実がなった。
永洞さんがトマトの実に気付いたのは昨年夏。車に押しつぶされる恐れがあったため、電柱にひもで縛って支えた。肥料は施していない。「今年も実を付けるかと気に掛けていた。食べごろだが、そっとしておきます」と優しく見守っている。【鬼山親芳】