長引く断水に疲れの声=「掃除や入浴できない」―宮城・丸森町

台風19号による大規模な浸水や土砂崩れが発生した宮城県丸森町では、多くの地域で断水が続いている。台風襲来から10日以上がたつが、住民からは、浸水した家屋の掃除や入浴などが満足にできないという声が出ている。
町によると、いまだ半数以上の世帯で断水が続く。このうち石羽浄水場から供給している約2700世帯については、設備の復旧作業に必要な道路が寸断されているため、断水解消には早くても10月いっぱいかかる見込み。
自宅と作業場が浸水した米農家の渡辺昇さん(76)は「給水所の水だけではとても足りない」と、沢水を自力でくんで泥の掃除などに使っている。「(被災した家屋を)見るだけで疲れる」と目を伏せた。
浸水した自宅を掃除していた70代の女性は「湯船に漬かって疲れを取りたいが、車が使えなくなり、給水所やよそのお風呂に行くことが自由にできない」と、やりきれない様子で話した。
給水所では、鍋やごみ袋に水を入れる住民の姿も。町中心部にあるホームセンターでは数日間、ポリタンクやバケツの品切れが続いた。給水所に来た飲食店の女性は「知人がポリタンクを持ってきてくれるまで、鍋しかなく大変だった」とため息。別の女性は、東日本大震災以降大きめのペットボトルを備蓄していたといい、「備えていてよかったが、本当に使うときが来るとは」と話した。