首里城焼失 玉城知事がメッセージ 「必ず復元させなきゃならない」

首里城の火災について、沖縄県の玉城デニー知事の県民に向けたメッセージは以下の通り。
本日、首里城正殿などにおきまして火災が発生いたしました。今後、火災の検証が行われることになりますが、この火災により、近隣住民、および、沖縄県民、関係各所に多大なご迷惑をおかけし、大変遺憾に存じます。
沖縄県ではさる大戦により、多くの人命とともに、首里城をはじめとする貴重な文化遺産や資料の多くが失われました。戦後、首里城を復元したいという思いは県民をはじめ、多くの人に受け継がれ、そのたゆまぬ努力の結晶となって、復帰20周年を迎えた平成4年(1992年)、在りし日の姿を再び取り戻したわけです。復元された首里城や琉球王国時代に使われてきた染織、漆器などの貴重な文化財は、琉球・沖縄が歩んできた歴史、文化の象徴として、また、沖縄県民のアイデンティティーのよりどころとして、県民はもとより、多くの観光客にも親しまれてきました。その首里城の正殿などが火災により全焼したのを目の当たりにし、県民をはじめ、本当に多くの皆様も大きなショックを受けていらっしゃることと存じます。
私自身、韓国での観光、経済、行政訪問等の日程を急きょキャンセルして、沖縄に戻り、首里城に直行して、現場を確認いたしました。言葉に言い表すことのできない喪失感に包まれ、本当に胸が痛む思いでいっぱいです。しかし、それと同時に琉球王国の象徴であり、歴史と文化の心に彩られた首里城を必ず復元させなきゃならないという強い思いも湧き上がりました。政府や国内外の関係機関、県民および国民や世界のウチナーンチュ(沖縄の人)の皆様のご協力を得ながら、一刻も早い首里城の復元に向けて、全力を尽くしてまいります。皆様のご理解とご協力を切に切によろしくお願いします。