ハッピー・ハロウィン「カボチャ星雲」宇宙望遠鏡が発見!

米航空宇宙局(NASA)は、赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」が発見した「ジャック・オー・ランタン星雲」の画像を公開した!
ハロウィンの象徴であるカボチャをくり抜いたランタンそっくりに見えるこの星雲は、太陽よりも15倍~20倍もの質量を持つ巨大な恒星が放つ放射線や塵、ガスによってできたと考えられている。
宇宙望遠鏡というと、すでに30年近くミッションを続けているハッブルが最も有名だが、スピッツァー宇宙望遠鏡は2003年に打ち上げられ、今年16年目に突入。来年1月30日にそのミッションを終える予定だ。
ほかの多くの人工衛星とは異なり、地球を追いかける形で太陽をまわる軌道に乗っており、液体ヘリウムを使って望遠鏡を冷却しながら高精度の赤外線を観測している。
しかし10年前に冷却用ヘリウムが底をついてしまったことから、望遠鏡の温度が5.5ケルビン(K)から30Kに上昇(絶対零度0K=マイナス273.15℃)。最も波長の大きな観測装置は使えなくなってしまったが、残りを駆使して観測を続けている。
人間の目には見えない3つの波長の赤外線をとらえられるため、スピッツァーがとらえたカボチャ星雲の画像に映る赤と緑の光は、それぞれ温度が異なる塵が放射されていることを示している。
光の三原色である緑と赤が組み合わされると黄色になり、白く見えるのは、3つの光が全部混ざった非常に明るい領域だという。