富山市が発注した市道修繕工事の予定価格を業者に漏らしたとして、富山県警捜査2課は29日、富山市大栗の同市土木事務所建設課主査、椙本(すぎもと)好信容疑者(45)を官製談合防止法違反の疑いで、事前に落札価格を知った上で契約をしたとして同市中番の大田建設社長、大田清夫容疑者(61)と妻で同社役員の由美子容疑者(61)を公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。3人は容疑を認めているという。
椙本容疑者の逮捕容疑は、市道の修繕工事の随意契約で、2018年5月ごろ、予定価格と同じ46万2500円を見積金額とする見積書を作成。これを勤務先の同市大沢野行政サービスセンターから同社にメールで送り、同社を契約者に決定させた疑い。
一方、大田容疑者と由美子容疑者の逮捕容疑は、椙本容疑者から送られた見積書を使って契約を決めた疑い。
捜査関係者によると、大田容疑者は富山市に合併する前の旧大山町の町議を務め、町職員だった椙本容疑者とは知人だったという。【高良駿輔】