セゾン クレジットカードで株式購入可能に

クレディセゾンは11月12日から、証券サービス「セゾンポケット」をスタートする。最大の特徴は、業界で初めてクレジットカードを使って株式を購入できることだ。楽天証券などが投資信託に限りクレジットカードでの購入を可能にしていたが、株式の購入は初めてとなる。

クレディセゾンは3年前から、同社の「永久不滅ポイント」を使い投資の疑似体験ができる「ポイント運用」を提供している。その会員はすでに50万人となり、さらに投資初心者の取り込みを狙うのが今回のセゾンポケットだ。同社の山下昌宏社長は「100万人を目指したい」と語った。

上限は月間5万円、積み立てのみのクレジットカード購入
とはいっても、商品ラインアップは少々複雑だ。投資信託と株式の大きく2種類の商品を用意する。投資信託は、セゾン投信の「グローバルバランスコース」と「資産形成の達人コース」の2種類だが、クレジットカードで購入できるのは積み立てのみ。毎月1000円から積み立てが可能で、永久不滅ポイントでの購入もできる。

株式は、東証上場企業から130銘柄と3つのETFを選定した。こちらもクレディセゾン発行のクレジットカードで購入できるが、上限は月間5万円まで、積み立てを設定する必要がある。これは金融庁が、与信に基づいて有価証券を購入する場合、「月額10万円まで」「積み立て」を必須条件としているためだ。

銘柄は株価5000円以下を目安に流動性を勘案して選定したという。1銘柄あたり5000円以上の積み立て上限額を設定し、その枠内で1株単位で購入する形だ。例えば株価2000円の銘柄を、設定額5001円で買い付ける場合、2株、4000円相当を毎月買い付けることになる。1回限りの購入には対応しない。なお、売買手数料は代金の0.5%で、最低50円となっている。

また株式の購入に対してもカードのポイントが付くが、6回積み立てをした合計金額に対して、5000円ごとに1ポイントをプレゼントする形になっている。カードショッピング利用時の、「1000円につき1ポイント付与」は対象外だ。

【訂正:18時10分 初出で投資信託をクレジットカードで購入できないと記載しましたが、正しくは積み立ての場合、クレジットカードでの購入が可能です。お詫びし訂正いたします。】

3ステップで口座開設 「めんどう」を回避
サービスの開始にあたっては、投資初心者層の取り込みを主眼とする。「クレディセゾンには3700万人の会員がいて、非常に裾野が広い。投資未経験のお客さまに投資の世界に入ってもらえれば、我が国の投資を取り巻く状況も変わる」(山下社長)

実際、ポイント運用の利用者は女性比率が高く、20-40代が非常に多いという特徴がある。このポイント運用を入り口とし、証券投資を始めてもらうことで顧客の生涯価値を上げることを狙う。

口座開設では、クレジットカード会社がすでに持っている情報を基に、名前や住所、銀行口座番号などが記載された状態で手続きを進められる。開設は3ステップで完了し、最短翌日には取引が可能だという。マイナンバーカードと本人確認書類もスマホのカメラで撮影するだけでかまわない。

サービスの提供にあたっては、証券サービスをスマートプラスが提供する。スマートプラス(東京都千代田区)は、証券プラットフォームを「BaaS(Brokerage as a Service」の名称で開発しており、今回が最初の外部提供先となる。枠組みとしては、クレディセゾンは仲介の位置付けとなり、セゾンポケットの利用者はスマートプラスに口座を開設する形だ。

クレディセゾンの山下社長は、「証券事業は短期的に利益が出るものではない。18歳や20歳でカードを作ってから、50年、60年とお付き合いいただける商品を展開していく」と狙いを語った。