箱根登山鉄道は6日、台風19号の影響で10月13日から運休している同鉄道の被災現場を報道陣に公開した。8時間以上にわたり降った約1000ミリの記録的大雨で濁流が土砂崩れを伴って線路内に流れ込み、箱根湯本―強羅駅間(約8・9キロ)の約20カ所で倒木、土砂流入、道床洗掘などの被害が確認された。
鉄道部によると、特に大きな被害があったのは大平台―小涌谷駅間の4カ所。この日はこのうち、小涌谷踏切付近と蛇骨陸橋付近の2カ所が公開された。
小涌谷駅に近い小涌谷踏切は、交差している国道1号に傾斜があり、大量の濁流が踏切付近から線路内に流入した。道床が大規模に洗掘され、深いところでは3メートル以上もえぐられていた。
蛇骨陸橋付近は被害が最も大きかった。強羅駅方面左側の山の斜面(40~45度)が長さ約100メートル、幅20メートルにわたり崩落。陸橋(38メートル)を含めて約80メートルの線路部分が橋脚、橋桁が電柱、信号機、倒木を巻き込みながら蛇骨川の方向に押し流された。
このほかには、大平台隧道付近で道床路盤が洗い流されたほか、大沢橋梁付近では大量の岩石が流入して線路を埋めているという。
同鉄道は、この4カ所を除く被災現場は倒木や土砂の除去が進み、早期復旧が可能だとみている。蛇骨陸橋付近は急峻(きゅうしゅん)な斜面が崩れないよう2次災害の防止策を講じなければならないが、山岳鉄道ならではの地形で、復旧工事のための重機搬入が難しく、復旧の長期化が予想されるという。
復旧に向け、同鉄道は測量や地質など現地調査や復旧方法の検討、国や県など関係機関との調整を進め、「年内にも復旧のめどについて発表できるようにしたい」と話している。【澤晴夫】