「自民総務会長」ポストめぐり“オンナの争い”勃発!? 高市氏、上川氏、小渕氏が浮上 二階幹事長は続投へ

安倍晋三首相(自民党総裁)が11日、内閣改造とともに断行する自民党党役員人事で、二階俊博幹事長が続投する見通しとなった。これで「総裁4選」への道が開けた。また、事実上の党の最高意思決定機関である「総務会長」ポストをめぐり、高市早苗元総務相(無派閥)と、上川陽子前法相(岸田派)、小渕優子元経産相(竹下派)による“オンナの争い”が勃発しそうだ。
「私は特に関心を持っていない」
二階氏は、3日の党役員会後の記者会見で自らの処遇についての思いを問われ、こういなした。
だが、二階氏の人事に永田町は重大関心を寄せている。安倍首相は役員会に先立ち、二階氏と党本部の一室で10分程度、面会した。そこで続投を確認したとみられる。
二階氏には80歳の高齢を不安視する向きもあったが、安倍首相は突然の交代で、党内バランスが崩れ、党の円満な運営にほころびが出かねないと懸念したとみられる。
今回の人事では、女性の登用も焦点の1つだ。
現在、党三役と閣僚で女性は片山さつき地方創生相だけだが、女性活躍社会の実現に向け、「2~3人は女性を登用するのではないか」(官邸関係者)との見方が出ている。
いくつものポストのなかで、何かと議論が沸騰し、調整の難しい自民党総務会長の行方が注目されている。「女性向き」との指摘もあり、かつて小池百合子都知事や、野田聖子前総務相も務めた。
そこに今回、高市、上川、小渕の各氏の名前が浮上している。
高市氏は当選8回のベテランで、安定感がある。衆院初の女性議院運営委員長としての「調整力」に定評がある。
上川氏も当選6回で、こちらも手堅い行政手腕が買われている。
当選7回の小渕氏も注目されている。2014年9月に女性初の経産相になったが、関連政治団体の不適切支出で翌月辞任した。あれから5年、「みそぎは果たした」とみられている。総務会長ポストは最近、竹下亘氏から加藤勝信氏へと、小渕氏の属する「竹下派」が握ってきた。
総務会長を外れた2人が閣僚に起用されるとの見方もある。
安倍首相は、国内外の情勢や、悲願の憲法改正などを想定して、人事構想を練り上げている。