八戸女児切りつけ なぜ中学生が 保護者ら戸惑い

青森県八戸市の路上で帰宅途中の小学生の女児が首を切られた殺人未遂事件は、急転直下、市内に住む中学生の少年(14)が容疑者として逮捕された。事件から一夜明けた13日、女児の通う小学校の保護者らは、安堵(あんど)の声をあげつつ、容疑者が中学生だったことに一様に戸惑いの表情を見せた。一方で、学校や市教委は終日、対応に追われた。【塚本弘毅、井川加菜美、江沢雄志】
女児が通う小学校では同日朝、事件を受け、体育館で全校集会が開かれた。校長は児童らに「帰宅してから子供たちだけで外出しない」「家に子供だけの時は鍵をかけて」などと呼びかけ、子供たちのショックを鑑み、不安を感じることがあれば、担任の先生に伝えるよう促した。同校では当面、登下校時に保護者が付き添うようにし、教職員が通学路の要所に立つ方針という。
午後の下校時間帯には、子どもを迎えにきた保護者の車が次々と学校の敷地に入っていった。同校に6年生の息子を通わせる40代の母親は「市内で事件が立て続けに起こり物騒だと感じるが、逮捕を聞いてほっとした」と話した。
同校に子供を通わせる別の40代の母親は「逮捕されたのが中学生だと聞いていやな気持ちになった」と語り、足早に立ち去った。
八戸市教育委員会は13日午後、記者会見を開き、伊藤博章教育長が「保護者や市民にご心配をかけたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝。逮捕された少年に関し、「事件当日も普通に登校し定刻に下校している。部活動も熱心だった」と説明した。入学時以降、大きな問題を起こしたことはなかったという。
負傷した女児については今週中は入院するものの、笑顔で会話に応じているといい、「今は児童の傷が癒え学校に元気に通えることを願っている」と述べた。
会見後には同市内の全小中学校67校の校長らが参加した臨時校長会も開かれ、事件について報告があった後、伊藤教育長が、各校に登下校時の見守りの強化などを要請した。また、保護者や校長から要請があれば臨床心理士などの派遣によるカウンセリングを実施し、不安解消に努めていく方針も示した。