台風19号による大雨で氾濫した那珂川など少なくとも5河川について、管理する国土交通省が、自治体や報道機関向けに出すべき洪水予報を発表していなかったことが14日、明らかになった。国交省と気象庁が同日に初開催した河川氾濫情報の発信状況を検証する会議で公表された。
国交省などによると、氾濫危険水位に到達したことを知らせる氾濫危険情報を出さなかったのは茨城県内の涸沼川、桜川、藤井川。同県と栃木県を流れる那珂川と茨城県の久慈川では氾濫発生情報を伝達しなかった。
当時、河川堤防の決壊などが複数箇所で発生し、確認作業を行う出先機関の河川国道事務所が混乱したことなどが背景にあるとみられるという。