インターネット上の掲示板に自身を中傷する書き込みをされ、名誉を傷つけられたとして、茨城県城里町議会の小圷(こあくつ)孝議長(68)が男性町議を相手取り、慰謝料を求めて水戸地裁に提訴する方針であることが、毎日新聞の取材で判明した。
小圷氏は書き込んだ人物を特定するため、ネット接続業者に発信者情報の開示を求めて東京地裁に提訴。地裁が開示を命じたため、接続業者は今年7月、発信者として、城里町の男性町議の氏名と住所、メールアドレスを開示していた。
小圷氏らによると、地域の話題がテーマのネット掲示板に昨年8月、議長を名指しして「大バカ」などと中傷する書き込みが複数回あった。書き込みはその後、削除されたという。
小圷氏は取材に対し、「議員が議長を中傷する書き込みをしたとすれば、議会の品位を汚す行為で許せない。同様の行為が繰り返されないよう、法廷で争うことを決めた」と述べた。
男性町議は取材に対し、接続業者が開示したメールアドレスは自身のものだと認めた。そのうえで「自分が書き込みをしたかどうか、現時点では話せない。弁護士とも相談し、9月町議会閉会後の18日ごろまでに小圷氏側へ回答したい」と話した。【太田圭介】