千島列島エベコ山が爆発!噴煙2800m 航空コード危険度2

ロシア科学アカデミー(IVS FEB RAS)カムチャツカ火山観測所(KVERT)によると、けさ(21日)8時32分ごろ、千島列島のエベコ山が爆発し、噴煙が上空2800メートル上昇した。付近の空港を離発着する航空機に対して警戒を呼びかけている。
爆発的噴火が発生したのは、北海道から800キロ以上北東に位置するパラムシル島(幌筵島)にそびえる標高1156メートルのエベコ山。
同島に常駐するKVERTの火山学者によると、この噴火で火口上空2800メートル付近まで火山灰を含んだ噴煙が上昇し、火山の南東に向かって、5キロ以上漂っていくのが観測されているという。
エベコ山は、日本領だった戦前には、硫黄の採掘場があり、千島硫黄山と呼ばれていた。18世紀以降、数十年から数年おきに噴火している。火山から7キロ南東には、日本統治時代に「柏原」と呼ばれていた都市セベロ・クリリスクが位置し、旧日本軍の飛行場跡を利用した飛行場も建設されている。
KVERTは「エベコ山の活動が活発化しており、6000メートルを超える噴煙を伴う中規模程度の爆発が発生する可能性がある」として、セベロ・クリリスク空港を利用する航空機に対して、航空カラーコードを危険度が2番目に高いオレンジ色を発令して、火山灰への警戒を呼びかけている。