安倍首相(自民党総裁)は、11日に予定する内閣改造で公明党の石井啓一国土交通相(61)を退任させ、後任に
赤羽一嘉
( あかばかずよし ) 同党政調会長代理(61)を起用する方針を固めた。同党の山口代表が6日、首相に赤羽氏の入閣を求め、首相が受け入れた。
首相は6日午後、東方経済フォーラム出席のために訪問していたロシアから帰国し、内閣改造と自民党役員人事の検討に本格的に着手した。帰国後、首相は山口氏と首相官邸で会談し、国交相交代などの要望を受け、「承った」と応じた。
赤羽氏は1993年衆院選で初当選し、当選8回。財務副大臣や経済産業副大臣などを歴任した。
石井氏は公明党政調会長などを務めた後、2015年10月の第3次安倍改造内閣発足に伴って国交相に就任した。旧建設省出身で安定した国会答弁には定評があった。ただ、在任が約4年の長期に及び、党内では「党務経験を積ませるべきだ」などと交代論が出ていた。交代後は党の要職で処遇される見通しだ。
首相は政権の骨格は維持する方針で、内閣改造では、麻生太郎副総理兼財務相(78)と菅義偉官房長官(70)の留任が既に固まり、茂木敏充経済再生相(63)の外相起用が有力になっている。
自民党役員人事では、二階俊博幹事長(80)と岸田文雄政調会長(62)の続投が固まった。首相が悲願とする憲法改正に向け、党憲法改正推進本部長や衆参両院の憲法審査会長などの布陣が焦点となる。