大阪市住吉区の市立小6年の女児(12)が連れ去られた事件で、大阪府警は24日、栃木県小山(おやま)市の自称派遣社員、伊藤仁士(ひとし)容疑者(35)=未成年者誘拐容疑で逮捕=を大阪に移送。女児を6日間宿泊させた自宅も家宅捜索した。
近くの住民によると、伊藤容疑者は小山市の2階建て住宅に1人で暮らしていた。定職に就いている様子はなく、近年はアルバイトを転々としているようだったという。
「まさか女の子が中にいたとは」。近所の女性は数日前、伊藤容疑者が自転車で帰宅するのを見たが、いつもと変わった様子はなかった。日中はほとんど姿を見せず、夕方に自転車で出掛けることが多かったという。
伊藤容疑者は3人きょうだいの長男で、早くに父親を亡くした。次男と妹は家を出ており、母親も介護のために近くの祖母宅で暮らしていたとみられる。
同級生だった女性(34)によると、伊藤容疑者は中学時代、剣道部に所属。部活に打ち込み、成績も優秀で、「模範生」として表彰されたこともあったという。同じ剣道部だった同級生の母親は「『まさかあいつが』と息子も驚いていた。優しく気遣いのできる子だったのに」と驚く。
以前はラーメン店や自動車教習所でアルバイトとして勤務。教習所の男性社長によると、10年ほど前に教習生の送迎やコースの管理などを担当していたが、1年足らずで辞めたという。社長は「勤務態度は真面目で、正義感が強く、頭のいい印象だった」と振り返った。【野田樹、堀祐馬、玉井滉大】