容疑者、合流直後スマホ切断指示か 家宅捜索 大阪小6女児誘拐 府警

大阪市住吉区の市立小6年の女児(12)が連れ去られた事件で、栃木県小山(おやま)市の自称派遣社員、伊藤仁士(ひとし)容疑者(35)=未成年者誘拐容疑で逮捕=が「携帯を使うな」と指示し、女児のスマートフォンと靴を取り上げていたことが、大阪府警への取材で判明した。伊藤容疑者の自宅では、食事は1日に1回、風呂は2日に1回だったという。府警は、伊藤容疑者が女児に逃げられないようにしていたとして、監禁容疑でも送検する方針だ。
府警は24日、伊藤容疑者を大阪に移送。小山市内の伊藤容疑者の自宅も捜索した。
府警によると、自宅は木造2階建て。女児は保護されたもう一人の少女(15)とともに、1階の8畳和室で寝泊まりしていた。この少女は茨城県内の中学生で、今年6月に行方不明者届が出されていた。自宅の窓とシャッターは閉められたままだった。
府警の捜索で、1階のリビングから女児のスマホと財布が見つかった。スマホは契約者情報が記録されたSIMカードが抜かれていた。財布には3750円が入っていた。リビングにはテレビがあり、伊藤容疑者はニュースで女児の公開捜査を知ったという。女児は伊藤容疑者から銃弾のようなものを見せられたこともあったといい、府警は数発を押収し、調べている。
関係者によると、伊藤容疑者は今月10日ごろ、短文投稿サイト「ツイッター」で女児と知り合い、「半年くらい前に来た女の子がいる。しゃべり相手になってほしい。うちに来ない?」とメッセージを送信。14~15日に会う約束を交わし、17日午前10時35分ごろ、大阪市住吉区の公園で女児と待ち合わせた。
女児の同級生がこの日の午前10時半ごろに無料通信アプリ「LINE(ライン)」で女児にメッセージを送った際には返信があったが、母親(38)が午前11時過ぎに女児に電話をした際にはつながらなかった。府警は、伊藤容疑者が女児と出会った直後、スマホの電源を切らせた疑いもあるとみている。
一方、女児は24日、大阪府内で母親と再会。2人は抱き合い、涙を流したという。母親は同日、「娘は無事、帰ってくることができました。本当に感謝しています」とのコメントを出した。【伊藤遥、土田暁彦、森口沙織】