大阪市住吉区の小学6年女児(12)が誘拐され、栃木県内で保護された事件で、未成年者誘拐容疑で逮捕された伊藤仁士容疑者(35)の自宅から押収された銃弾のようなものの一部は、偽物だった疑いのあることが26日、捜査関係者への取材で分かった。女児は「見せられ怖かった」と話しており、大阪府警は女児の監禁に偽の銃弾を利用したとみて調べている。
府警によると、伊藤容疑者は10日ごろ、ツイッターで女児に接触。第三者からは見られない「ダイレクトメッセージ」機能を使っていた。捜査関係者によると、やりとりの際は「せつじろう」という偽名を使っていたとみられ、女児も同容疑者を「せつじろう」と認識していたという。2人は17日午前、女児の自宅近くの公園で合流し、在来線を乗り継ぎ栃木県小山市の容疑者宅に向かった。
伊藤容疑者は移動中、「携帯を使うな」と女児からスマートフォンを没収し、通信に必要なSIMカードを抜き取ったとみられる。靴は隠されるか捨てられたとされ、府警は当初から監禁が目的だったとみている。
府警が24、25両日、木造2階建ての容疑者宅を家宅捜索したところ、1階居間の棚の引き出しから銃弾のようなものが3個見つかった。府警が調べた結果、ライフルなどの弾とみられ、少なくとも1個は偽物という。府警は残りについても詳しく調べる。女児は「銃弾のようなものを見せられ怖かった」という趣旨の説明をしている。
同じ棚の別の引き出しからは、SIMカードが3枚発見された。うち1枚は、女児のものとみられる。自宅を出た際に身に着けていた靴やリュックは見つかっていない。女児は容疑者宅にいた約1週間は外出しておらず、「食事は1日1食くらい」「入浴は2日に1回程度」と説明しているという。
[時事通信社]