雅子さま「新潟へ」愛子さま「お互いに頑張ろうね」 夏のご静養で見せられた“9月への思い”

9月7日から8日、天皇皇后両陛下は全国豊かな海づくり大会に出席されるため、秋田県を訪問された。
この夏、両陛下と長女・愛子さま(17)は、須崎と那須で静養された。8月1日から5日にかけて静岡県下田市の須崎御用邸に、8月19日から28日にかけては栃木県那須町の那須御用邸附属邸に滞在された。皇太子ご一家の時代から変わらない夏の恒例行事を楽しまれたようだ。
全国戦没者追悼式 雅子さまの「チャイナボタン」
ご一家は8月5日に須崎御用邸からいったん帰京されている。8月6日の広島原爆の日にはお住まいの赤坂御所で黙祷されたという。8月15日の全国戦没者追悼式には、両陛下が揃って出席され、雅子さまは洋装だった。しばしばジャケットに取り入れられているチャイニーズノット(チャイナボタン)に目が止まった。さりげなく雅子さまらしさを表現されていたと思う。
90年代からお使いになっているフェラガモのショルダーバッグ
8月19日、ご一家揃ってJR那須塩原駅に到着された時、雅子さまは90年代からお使いになっているフェラガモのショルダーバッグをお持ちになっていた。ここ数年、夏のご静養に際してお使いになっているようだ。貝殻モチーフのネックレスが夏らしい。愛子さまはグリーンのボーダーワンピースをお召しになり、髪を高い位置でお団子にまとめられていて、涼しげだった。
今年は那須御用邸内で取材の機会が設けられ、駅頭取材の時はローヒールのパンプスだった雅子さまだが、昨年須崎御用邸近くの三井浜でお召しになっていたモカシンに履きかえられていたようだ。
私は那須でのご静養を現地で取材していたが、御用邸内でのご散策のほかに平成の森や那須ステンドグラス美術館、東急ハーヴェスト、テディベア・ミュージアムなど、これまでにもよく足を運ばれている場所を訪問されていた。ステンドグラス美術館には天皇陛下と愛子さまが先に到着され、後から雅子さまが合流されるという場面もあった。館内では栃木県立黒羽高校の太鼓部の演奏を鑑賞されたそうだ。
愛子さまは木製のバレッタでポニーテールに
8月26日には、ご一家で那須どうぶつ王国を訪れられた。愛子さまのご友人やその家族も一緒だった。午後に行われたバードパフォーマンスショーをご覧になった時、愛子さまはご友人の妹に話しかけられていて、年下の子供への優しさを見せられていた。学習院初等科時代の同級生の男の子も参加していたようで、数年前と変わらない光景が広がっていた。愛子さまは、ワイドのデニムパンツにスニーカーというラフなスタイル。木製のバレッタでポニーテールをまとめられていて、おしゃれも忘れられていなかった。
那須どうぶつ王国へは、天皇陛下になられてから初めてのご訪問だったが、ご一家がとても自然に一般の人の中にとけ込んで楽しまれていたことに驚いた。気がつくと一般の人と両陛下や愛子さまがすれ違っていたり、笑顔で手を振られていたりして、物理的、そして心理的にも距離が近いように感じた。
変化が感じられたことといえば、前述のJR那須塩原駅頭での雅子さまと愛子さまのご様子だ。偶然、雅子さまは新潟県にゆかりのある人と歓談され、雅子さまが「新潟に行くんです」という趣旨のお話をされたという。天皇陛下は、9月16日から1泊2日の日程で、皇太子時代から担われてきた国民文化祭の式典出席などのため新潟県を訪問される予定だが、雅子さまはご体調に支障がなければ同行されると発表されている。雅子さまの意気込みが感じられる一幕だったと言えるだろう。
愛子さまは、同級の高校生と夏休み明けのテストについて、「お互いに頑張ろうね」という風に励まし合われていたという。天皇ご一家がリラックスされながら、静養を終えられた後に始まる日々について思いを巡らされているご様子が伝わってきた。
この9月、天皇陛下は秋田県・新潟県ご訪問に加えて、9月28日からは国民体育大会に出席されるため、茨城県を訪問される予定だ。雅子さまもご体調次第では同行され、1カ月で3つの地方公務を果たされることになる。
(佐藤 あさ子)