日本政府が対韓輸出管理規制を発動したことがトリガーとなって、日韓バトルが激化し始めてからすでに2ヵ月以上が経過した。
しかし、「戦後最悪」レベルと言われるほどにまで悪化した日韓両国の対立は一向に沈静化を見せず、その先行きは不透明なままだ。
〔photo〕gettyimages
日韓対立の影響はすでに実体経済に影響を与え始めている。
たとえば韓国国内で不買運動が勃発したことで、日本国内では韓国からのインバウンド需要が減少、一部の国内観光地からは悲鳴が起きている。一方の韓国では、GDPの多くを占める「輸出」の不調が続いており、日韓対立がここに追い打ちをかけかねない状況になりつつある。
そこへきて文在寅大統領の側近が韓国検察から家宅捜索を受けるなど疑惑の渦中に突如浮上し、政権そのものが揺るぎ始めた。
アジア全体に目を移せば、一時は沈静化したと思った米中貿易戦争が過熱し、香港ではデモによる混乱が収まる気配はない。そうしてアジア各国が政情不安定になる中にあって、株式市場はリスクオフの姿勢に傾きつつある。
実際、日本株市場では東証一部の売買高が今年最低になるなど、多くの投資家たちは様子見モードだ。しかし、じつはこうした警戒相場の中にあって一部の投資家は積極的に「買い」を仕掛けていることをご存じだろうか。
「株式市場で不安心理が高まっていることで、全体的に株価が抑えられている。実力以上に『売られ過ぎ』の銘柄も出てきている中にあって、一部の投資家は『絶好の仕込み場』として買いに走っている。いまこそ本当にいい企業・銘柄を割安に仕込む好機として、さっそく動き始めているわけです」(アナリスト)
では、そんな日本株市場でズバリ的中率80%を超える『Phantom株価予報AIエンジン』(財産ネット社開発・運営、詳細はhttps://phantom-ai.com/)が導き出した「今週の注目銘柄」を紹介しよう。
今週の『Phantom株価予報AIエンジン』がピックアップした大本命銘柄はオリンパス (7733)である。
オリンパスといえば過去に損失隠しなどで大きな問題を起こしたことが記憶に新しいが、じつはいま「株価復活」し始めているのだ。
〔photo〕gettyimages
財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏が言う。
「オリンパスがいま株式市場で話題になっています。きっかけは、オリンパスの大株主であったソニーが、オリンパスが発行済み株式数(自社株を除く)の6.22%にあたる8500万株(金額で990億2500万円)を上限に8月30に行った自社株買いに応募して、売却したことです。
オリンパスからすれば自社株買いによる一株当たりの価値向上が見込めるうえ、ソニー保有株への懸念が無くなったことから、すでに株価は大きく上昇し始めています」
オリンパスは一時は「経営危機」まで囁かれたが、直近の第一四半期決算では増収増益を達成するなど本業も絶好調である。
「オリンパスはデジタルカメラの会社というイメージかもしれませんが、じつは世界シェア7割の消化器内視鏡が稼ぎ頭。この分野で高収益を稼ぎ出しており、いまや売り上げの8割は医療関連が占めている。株価はしばらく、この上昇相場が継続しそうです」
拡大画像表示
そんなオリンパスと同様、今週の『Phantom株価予報AIエンジン』が上昇相場を予測するのがバンダイナムコホールディングス (7832)である。
〔photo〕gettyimages
前出・藤本氏が言う。
「バンダイナムコホールディングスはバンダイとナムコが経営統合した持株会社で、玩具やゲーム、ゲームセンター、映像ソフトなど、様々なエンタテインメントビジネスを行っています。最近はその中でもトイ事業のガンダムプラモデルと、家庭用ゲーム事業のリピート販売が好調です」
株式市場でもバンダイナムコホールディングスへの「期待感」は日に日に増している。
「野村証券が目標株価7200円で投資判断『Buy』(買い)を継続するなど、期待感は膨れ上がっています。株価もきれいな右肩上がりの上昇相場が続いており、しばらくこの上昇相場が続きそうです」(前出・藤本氏)
拡大画像表示
最後に今週の『Phantom株価予報AIエンジン』が注目するもうひとつの銘柄を紹介しよう。
楽天 (4755)がそれ。
こちらはオリンパス、バンダイナムコホールディングスとは対照的に、下落相場が予想されている。
拡大画像表示
前出・藤本氏が言う。
「楽天はネット通販(EC)、金融、旅行などを手掛ける総合ネット会社。直近では携帯電話事業への参入が話題を集めていますが、サービス本格開始が予定していた10月から2020年春にずれ込む見通しとなったことから、株価は大幅下落しました。
楽天は10月からの利用者は5000人に絞り、料金は無料にするようですが、期待していたマーケット関係者からすれば『楽天(らくてん)』がひっくり帰って、『転落(てんらく)』となったという声も出るほど。期待感が大きかっただけにその分、今後も株価は『楽に好転』することはなさそうです」
不安定な相場環境では、ひとつのイベントが大きく株価を左右しやすくなる――。
そんな激動の日本株市場にあって、今週はオリンパス。バンダイナムコホールディングス、楽天の3社に注目したい。
「今週のAI株価予報」とは
●財産ネット社(https://zaisan.net/)が独自開発した株価予測AI『Phantom AI』が、トレンド分析し、未来の株価を計算しています●「目標株価」は、翌営業日に80%以上通過すると期待される範囲になります(225銘柄でバックテスト検証済)●「押し目買いゾーン」、「吹き値売りゾーン」は、一般的には上髭下髭エリアです。一時的に値が動いた場合、その後目標株価へ収束する可能性が高いゾーンです。ゾーンを超えて推移した場合は、当エンジンの想定を超えるイベントが発生した可能性が高くなります●この予測をもとに個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
記事全文はこちら
拡大画像表示
拡大画像表示
記事全文はこちら