東京都葛飾区柴又で平成8年9月、上智大4年の小林順子さん=当時(21)=が自宅で殺害され、放火された事件から23年となった9日、遺族や地域住民らが現場跡地で献花式を行い、京成線柴又駅前で情報提供を呼びかけた。
父親で、殺人事件の被害者遺族でつくる「宙(そら)の会」会長の賢二さん(73)は「娘は海外留学を目前に突然命を絶たれた。若者の夢と希望を奪った犯人を絶対に許せない」と事件解決への思いをにじませた。
事件は8年9月9日午後3時50分ごろから4時40分ごろの間に発生。自宅から出火し、焼け跡から首を刺されて死亡している順子さんが見つかった。現場からは容疑者のものとみられる男のDNA型が検出されている。
警視庁はこれまで延べ10万5774人の捜査員を投入。今年1月以降、不審者情報など新たに22件の情報提供があった。情報提供は亀有署捜査本部(03・3607・9051)。