特定の企業や組織に属さずに、個人で仕事を請け負うフリーランス。その数は300万人を超えるとの内閣府の試算もあるが、多様な働き方の一方で、フリーランスを守る法令は不十分なままだ。 フリーランスに関する3団体が行った実態アンケートでは、フリーランス経験者のうち、パワハラを受けた人が61.6%、セクハラを受けた人が36.6%にのぼり、ハラスメント被害経験のある45.5%が誰にも相談できていなかったことが明らかになった。 ●監督や発注者からのハラスメント被害相次ぐ 調査を行ったのは、日本俳優連合、MICフリーランス連絡会、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の3団体。調査は、日本国内で働いた経験のあるフリーランスを対象に、2019年7月16日~8月26日までインターネットで行い、俳優や編集者、ライター、声優など1218人から回答を得た。 ハラスメントの内容は、「精神的な攻撃(脅迫、人誉毀損、侮辱、ひどい暴言)」が59.4%(724人)でもっとも多く、「過大な要求」42.4%(517人)、「経済的な嫌がらせ」39.1%(476人)と続いた。 5位以下は、「プライベートを詮索・過度な立ち入り」33.7%(410人)、「容姿・年齢・身体的特徴について話題にした・からかわれた」33.6%(409人)、「性経験・性生活への質問、卑猥な話や冗談」28.5%(347人)とセクハラ被害が相次いだ。 ハラスメントの加害者は、「監督、演出家、スタッフ」が37.1%(379人)ともっとも多く、「所属先の上司・先輩・マネージャー」36.1%(369人)、「発注者・取引先・クライアントの従業員」35.8%(366人)などが上がった。 ●「ギャラ未払い逆ギレ」、「局部触らされる」 ハラスメント被害を相談しなかった理由として、「相談しても解決しないと思った」56.7%(240人)、「人間関係や仕事に支障が出る恐れ」53.7%(227人)、「不利益を被る恐れ」42.8%(181人)が上位をしめ、「どこに相談すればよいか分からなかった」37.8%(160人)という声もあった。 自由回答記述では、「打ち合わせと称して、ホテルに呼び出されてレイプされた」(女性40代、映像製作技術者)、「仕事で取引のある会社の社長に新事業を見て欲しいと言われ地方出張へ出向いたところ、ホテルで性的関係を迫られた」(女性20代、アナウンサー)、「主催者の自宅で稽古をすると言われて行ったら、お酒を飲まされて性的な行為をさせられた」(20代女性、女優)、「お尻を触られる、局部を触らされる」(男性30代、脚本家)といった深刻な性暴力被害が明らかになった。
特定の企業や組織に属さずに、個人で仕事を請け負うフリーランス。その数は300万人を超えるとの内閣府の試算もあるが、多様な働き方の一方で、フリーランスを守る法令は不十分なままだ。
フリーランスに関する3団体が行った実態アンケートでは、フリーランス経験者のうち、パワハラを受けた人が61.6%、セクハラを受けた人が36.6%にのぼり、ハラスメント被害経験のある45.5%が誰にも相談できていなかったことが明らかになった。
調査を行ったのは、日本俳優連合、MICフリーランス連絡会、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の3団体。調査は、日本国内で働いた経験のあるフリーランスを対象に、2019年7月16日~8月26日までインターネットで行い、俳優や編集者、ライター、声優など1218人から回答を得た。
ハラスメントの内容は、「精神的な攻撃(脅迫、人誉毀損、侮辱、ひどい暴言)」が59.4%(724人)でもっとも多く、「過大な要求」42.4%(517人)、「経済的な嫌がらせ」39.1%(476人)と続いた。
5位以下は、「プライベートを詮索・過度な立ち入り」33.7%(410人)、「容姿・年齢・身体的特徴について話題にした・からかわれた」33.6%(409人)、「性経験・性生活への質問、卑猥な話や冗談」28.5%(347人)とセクハラ被害が相次いだ。
ハラスメントの加害者は、「監督、演出家、スタッフ」が37.1%(379人)ともっとも多く、「所属先の上司・先輩・マネージャー」36.1%(369人)、「発注者・取引先・クライアントの従業員」35.8%(366人)などが上がった。
ハラスメント被害を相談しなかった理由として、「相談しても解決しないと思った」56.7%(240人)、「人間関係や仕事に支障が出る恐れ」53.7%(227人)、「不利益を被る恐れ」42.8%(181人)が上位をしめ、「どこに相談すればよいか分からなかった」37.8%(160人)という声もあった。
自由回答記述では、「打ち合わせと称して、ホテルに呼び出されてレイプされた」(女性40代、映像製作技術者)、「仕事で取引のある会社の社長に新事業を見て欲しいと言われ地方出張へ出向いたところ、ホテルで性的関係を迫られた」(女性20代、アナウンサー)、「主催者の自宅で稽古をすると言われて行ったら、お酒を飲まされて性的な行為をさせられた」(20代女性、女優)、「お尻を触られる、局部を触らされる」(男性30代、脚本家)といった深刻な性暴力被害が明らかになった。