上皇后さまご退院 乳がん手術終え 体調も徐々に回復

上皇后さまは10日午後、左胸の乳がん摘出手術を受けた東大病院(東京都文京区)を退院された。午後2時5分ごろ、病院入院棟の玄関を出た上皇后さまは、病院長らに「お世話になりました。ありがとうございました」と何度も頭を下げたのち、迎えの車に乗り込み、お住まいの皇居・吹上仙洞御所へと向かわれた。側近によると、上皇さまは吹上仙洞御所で上皇后さまを迎えられる予定という。
上皇后さまは7月の定期検査で左胸の乳腺に腫瘤(しゅりゅう)が見つかり、組織を採取する検査を行った結果、比較的早期の乳がんと診断された。7日に同病院に入院、8日に摘出手術を受けられた。
手術後の経過はおおむね順調でリンパ節への転移も見られず、9日には病院の廊下を歩いたり、食事も少しずつ召し上がったりできるまで回復。がんのステージは4段階のうち最も早期の「1」で、約1~2週間後にホルモン療法など今後の療法が決められる。