刃物にハンカチ、比北部でも?=包み方類似、捜査員派遣を検討―世田谷一家殺害事件

東京都世田谷区で2000年12月、会社員宮沢みきおさん=当時(44)=一家4人が殺害された事件で、ハンカチで包丁を包んで犯行に使用したとされる点について、フィリピン北部でも同じ包み方をして刃物を使う慣習があるとみられることが13日、警視庁への取材で分かった。
成城署捜査本部は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて情報収集を進めるとともに、フィリピンへの捜査員派遣も検討している。事件は今月末で発生19年を迎える。
捜査本部によると、宮沢さん宅の台所には凶器の包丁と袋状になったハンカチが並べて置かれていた。45センチ四方の黒いハンカチの中央には約3センチの切れ込みがあり、犯人はハンカチを袋状にし、切れ込みから包丁を差し込んで柄を包む使い方をしたとみられている。
このようなハンカチの使用方法について、フィリピン・ルソン島のイロコス地方やイサベラ州で、民衆が儀式や動物の殺害などで刃物を用いたり、軍人が刃物を使ったりする際の方法に似ているとの情報が捜査本部に複数寄せられた。確度は不明だが、捜査本部はさらなる情報提供を呼び掛けている。
事件は00年12月30日深夜ごろに発生し、宮沢さんと妻、長女、長男が殺害された。現場には犯人のヒップバッグや韓国製の靴の跡などが残され、捜査本部は犯人は当時15歳~20代で、学生の可能性があるとみている。事件に関する情報は捜査本部03(3482)3829まで。