山口県下関市などは、仮想現実(VR)の技術を使って歴史的な場面を疑似体験できる「下関歴史VR探索マップ」の実証事業を15日から始める。専用のVRゴーグルとヘッドホンを装着すると、五つのテーマで下関の魅力を紹介するコンテンツが楽しめる仕組み。来年1月末まで、同市唐戸町のカモンワーフ前の特設ブースで体験できる。【近藤綾加】
13日、報道機関向けの体験会が同ブースであった。ゴーグルを着けると目の前に仮想の下関の地図が広がり、地図上を歩きながらテーマごとの解説アナウンスを聴くことができる。動画の映像は頭の動きと連動しており、360度見渡すことができる。「巌流島の決闘」では、佐々木小次郎が刀を振り立て、宮本武蔵を目がけて打ち下ろす場面などを、しゃがんだり、見下ろしたりしながら鑑賞できる。「壇ノ浦の戦い」などもあり、中国語や韓国語など5言語に対応している。
増加する訪日外国人旅行者の満足度向上などを目的とした観光庁の「最先端観光コンテンツインキュベーター事業」の一環。同市と、東京のコンサルタント会社「アルティテュード」が連携した。映像製作費を含む事業費は約1500万円で、全額国費。実証結果を踏まえ、本格的な事業化を目指す。市観光政策課の植田禎俊課長は「映像に出てくる場所に行ってみたいと思ってもらい、市内周遊や稼げる観光につなげていきたい」と話した。
体験したシンガポール人の男性(49)は「ここに来る前は何も知らなかったが、(下関のことを)よく知ることができた」と満足げ。「教育的な勉強になるコンテンツだと思う」と話していた。
体験は1回約10分で一般500円。7歳以下はゴーグルの代わりにタブレット端末で無料で体験できる。受付時間は午前9時~午後3時で、31日~来年1月2日は休み。