放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は18日、日本テレビ系列の札幌テレビ放送(STV、本社・札幌市)が4月26日に放送した情報番組「どさんこワイド179」について、審議入りすると発表した。旧優生保護法を巡る国家賠償請求訴訟で係争中の小島喜久夫さん(78)=同市=が6月、人権を侵害されたと申し立てていた。決定は17日付。
番組は、国の被害者救済法に基づく一時金320万円の申請に関するニュースを報じた。申し立てによると、小島さんはSTVの記者から促され、北海道庁で申請した様子を撮影・放送された。小島さんはその後、弁護団と相談し、申請を取り下げた。小島さんは「記者の働きかけで望まない申請をさせられた」と主張している。
一方、STVの金子長雄報道局長は札幌市の同社で記者会見し、一時金の申請が可能かどうか小島さんが道庁に電話で確認したことなどから、「記者の働きかけはなかった」とし、取材は適正だったとしている。
小島さんの代理人の小野寺信勝弁護士は「一時金申請が訴訟に大きな影響を与えることは取材者であれば分かったはずだ」と、取材手法を批判した。【山下智恵】