桐生選手「五輪はここで。イメージできた」 国立競技場走り初め

2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場(東京都新宿区)で21日、トラックの走り初めのイベントが行われた。1992年バルセロナ、96年アトランタ2大会連続でメダルを獲得した有森裕子さん(53)、16年リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー銀メダルの桐生祥秀選手(24)=日本生命=らがゲストで参加し、2020人の一般ランナーと真新しいトラックの感触を楽しんだ。
一般ランナーは競技場に足を踏み入れると駆け出したり、跳び上がったりして祭典の舞台を体感。桐生選手が「20年へのプレダッシュとして気合を入れたい」とあいさつしてイベントの幕を開けた。有森さんらが先導する格好で全員で一周し、赤いTシャツをまとった参加者でトラックは埋め尽くされた。
スポーツ界からは04年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきさん(41)、レスリング女子で五輪3大会連続金メダルの吉田沙保里さん(37)らも参加。ゲストらは5チームに分かれてリレー形式で対戦した。転倒しながらバトンを渡す激走を見せた吉田さんのチームが優勝。吉田さんは「思い切り走ったらこけてしまった。気持ちに体がついてこなかった」と苦笑いを浮かべた。
200メートル対決では、桐生選手に人気ユーチューバー「フィッシャーズ」のメンバー4人が50メートルずつ走る形で挑戦。桐生選手は6秒のハンデをものともせず、曲走路部分で抜き去ると、最後の直線は軽く流して後ろ向きでフィニッシュ。貫禄を見せた。桐生選手は「トラックは硬かったが、硬い、軟らかいは気にしない。(東京五輪は)ここで走ると思えたのはよかった。イメージできた」と笑顔で振り返った。
国立競技場は1569億円をかけて11月末に完成。21日夜には陸上男子短距離の世界記録保持者、ウサイン・ボルトさんらが登場するオープニングイベントが行われる。【田原和宏】