会社法違反(特別背任)などで起訴された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が国外へ逃亡した事件を受け、森法相は6日午前、東京・霞が関の法務省で記者会見を開き、「ゴーン被告は不正な手段で不法に出国したと考えられ、誠に遺憾だ」と述べた。
会見では、ゴーン被告がどのように出国したのかについての質問が相次いだが、森法相は「捜査中の案件のため、答えを差し控える」と繰り返すにとどめた。一方、ゴーン被告が日本の司法制度を批判していることについては、「日本の司法制度に対する様々な指摘と、不正に出国したことは別問題だ」とした上で、「不正な手段で出国することは、不法出国の罪にあたる。逃走を正当化する理由にはならない」と批判した。
ゴーン被告が日本を出国した記録はなく、東京地検と警視庁は、入管難民法違反(不法出国)の疑いで捜査している。会見には多くの海外メディアも詰めかけ、注目度の高さをうかがわせた。