ゴーン被告会見、日本の司法に恨み節 メディア選別「日産と検察の言い分垂れ流してきた」

日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が8日にベイルート中心部のプレスセンターで開いた記者会見の会場には、日本の報道陣に加え地元レバノンやフランスなど各国の記者が詰めかけ、国際的な関心の高さを示した。ゴーン前会長は会見で「(日本で起訴されれば)99・4%が有罪になる。外国人にとってはさらに厳しい」などと司法批判も展開した。
「今日は私が待ち望んだとても重要な日だ」。ゴーン前会長は会見に臨む喜びをこう表した。「この場では日本脱出の手段については語らない。なぜ脱出したのかを語るために来た」と切り出し、日本の司法制度に対する恨み節を吐き出した。「なぜ彼らは私を再逮捕したのか? なぜ彼らは14カ月もの間、私を打ち砕こうとし、妻との連絡を阻止したのか?」。こう畳みかけ、「私の起訴に根拠はない。汚名をそそぎたい」と主張。「日本の検察はメディアに情報を流すことによって法律を犯している」とも訴えた。一方で「日本政府の最上層部が(自身を追い落とした)陰謀に関与しているとは思わない」と述べた。
ロイター通信によると、レバノン検察は日本の要請で国際刑事警察機構(ICPO)が出した手配書に基づき、ゴーン前会長を9日に尋問のため召喚する。これに関して、前会長は「私の弁護士は『我々は戦うことができる』と言っている」と述べた。
今回の会見前、ゴーン前会長側の弁護士は、参加メディアは前会長が選別すると話し、レバノン国外のメディアが参加する場合、招待状が必要とされた。毎日新聞を含む多くの日本メディアには、この招待状が届かず、参加できなかった。ゴーン前会長は「日本のメディアが少ないのはなぜか」との質問に答えて「日本のメディアの多くは日産と検察当局の言い分を垂れ流してきた」と批判した。
欧州のテレビ局の撮影担当だという地元ジャーナリスト、ホセインさん(30)は「レバノンでも関心は高く、ほとんどのレバノン人は同胞意識からゴーン氏の帰国を支持している」と言う。
別の地元ジャーナリスト、リカルドさん(40)は「日本の刑事司法はとても厳密だと聞いている。日本で逮捕されたのなら、彼は悪いことをしたのだろうと思う」と話した。【ベイルート横山三加子、久野華代】