2016年4月の熊本地震で被災し部分運行が続く第三セクター「南阿蘇鉄道」(熊本県高森町―同県南阿蘇村、17・7キロ)が、列車内にミニ神社を設置した「初詣列車」を走らせている。同鉄道初の企画で「車窓から雄大な阿蘇を眺めながら新年の願いを」と参拝を呼び掛けている。31日まで平日2便、土日祝日3便を運行する。
同鉄道は現在、全線の約4割(約7・1キロ)にあたる高森(高森町)―中松(南阿蘇村)間でのみ運転を再開。23年度中の全線運行を目指す。
初詣列車は、阿蘇中岳が古くから「神霊池」と呼ばれて神格化され、全国から信仰を集めたことにちなみ、企画した。阿蘇山が眺められる山側の車内中央の座席にミニ鳥居やさい銭箱、おみくじを設置。阿蘇を望む地点に列車がさしかかると運転士が「どうぞ参拝ください」と案内する。
おみくじは、大吉から凶まで6種類を用意。青信号は「吉」、停止を知らせる赤信号は「凶」など、鉄道の信号機の色などにちなみ、運勢が占える。
乗車した熊本市西区の吉村秀夫さん(61)は「阿蘇を拝むと頑張れる気持ちになれるし、癒やされる」と目を細めた。【杉山恵一】