昨年7月に秋田県仙北市内の中学校で40代の男性職員が自殺した問題を巡り、県教育委員会は9日、教育委員会会議を開き、教職員らに対してパワーハラスメントを行ったとして、男性校長(59)を同日付で停職82日の懲戒処分にした。パワハラが原因で県教委が懲戒処分したのは県内で初めて。
県教委は昨年12月の県議会教育公安委員会で、2018年6月~19年4月ごろ、男性を含む複数の教職員に対して校長による過度な叱責や不適切な言動があったとした。
県義務教育課の石川政昭課長は、会議後に行われた教育公安委で「教職員に精神的苦痛を与え、職場環境を著しく悪化させた」と報告。自殺とパワハラの因果関係は「要因そのものと確定するのは難しいが、少なからず影響を与えたことは否めない」とした。校長は3月に定年退職するという。石川課長は報道陣に対し、パワハラの内容は「大声でどなる」などがあったと述べた。【下河辺果歩】