園児死傷、被告人質問に「きょうは頭が働かない」…被害者側「反省は訴訟戦略だ」

大津市で昨年5月に保育園児ら16人が死傷した事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)などに問われた無職新立(しんたて)文子被告(53)の判決言い渡しが地裁で延期された異例の事態を受け、被害者側の弁護団は16日、「被害者を愚弄(ぐろう)する態度で許しがたい」などと訴えた。
この日の公判では、新立被告はこれまでの主張を変え、起訴事実の一部について争う姿勢を示した。3回の休廷を挟んだ末、大西直樹裁判長が追加の被告人質問を提案すると、新立被告は体調不良を理由に「今日は頭が働かない」などと述べ、大西裁判長は「不本意だが審理を続行する」として閉廷した。
記者会見を行った被害者側の弁護団は「反省が真意ではなく、訴訟戦略だったことが明らかになった」と指摘。弁護団によると、結審前の被告の主張変更は法律上許されているが、「判決当日に意見を覆すのは極めて異例」という。
公判には、被害者参加制度を利用した園児の保護者ら14人と保育士1人のほか、関係者7人が臨んだ。弁護側は「どれだけ加害者に振り回されなければならないのか」「被害者の心情をあまりにも無視している」「テレビでは話しておきながら、法廷では風邪を理由にするのは自分勝手」などと被害者側のコメントを読み上げた。
今後、進行協議などを経て次回期日が決まる見通し。