中国企業「500ドットコム」から現金を受け取った容疑で秋元司衆院議員(48)が逮捕された事件では、さらに5人の国会議員の名が取り沙汰されている。「詰め」を行う東京地検特捜部の捜査の方向性には、“隠し玉”として「パチンコルート」があるという。
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しかもその「主役」は、今回の事件を巡って特捜部の捜索を受けたパチンコチェーン店「ガイア」ではなく、
「店舗数で業界1位を誇る『ダイナム』社です。秋元議員との関係の深さで言えば、ガイアよりもダイナムのほうが数段上。2016年にはダイナム社が秋元議員のパーティー券を90万円分購入。17年はダイナム社及びダイナムジャパンHDが100万円分、18年はダイナムジャパンHDが60万円分のパーティー券を購入している」(事情に詳しい法曹関係者)
さらに、
「秋元議員は、ダイナム社の元社長が10年ほど前に立ち上げた『ワンアジア財団』なる謎の組織の顧問にもなっている。この団体は表向き“アジア共同体の創成に寄与する”と謳っているものの、なぜか顧問にはカジノ利権に関わる多数の国会議員が名を連ねている不可思議な組織。(現金授受が報じられた)岩屋(毅)前防衛相も顧問の一人です」(同)
特捜部がダイナム社に注目しているのは、こうしたことだけが理由ではない。同社と秋元議員は、カジノを巡って持ちつ持たれつの関係にあった可能性が浮上しているのだ。
「パチンコチェーン店大手の中で最もカジノ参入に積極的なのがダイナムで、つい最近、カジノ用のマシーンを開発してリリースしたばかりです。12年、ダイナムは香港証券取引所にパチンコホール運営会社として初めて株式を上場。マカオのカジノ関連会社に出資するなどしてこれまでノウハウを積み上げてきました」(パチンコ業界関係者)
先の法曹関係者によると、
「ダイナムの目的はあくまで日本でのカジノに参入すること。秋元議員については現在、国内のカジノ誘致候補都市に対して、ダイナムが何らかの形で事業に関われるよう有形無形の働きかけをしていた、との疑惑が浮上しています」
果たして今後、特捜部はどのように切り込んでいくのか。国会が始まる今月20日頃にはある程度見えているだろうか。
「すでに現時点で、今回の事件が安倍政権に与えた打撃はかなり大きい。何しろ、IR法案の強行採決に踏み切った自民と維新の議員が業者からカネをもらっていた、と実名で報じられたわけですからね。本当にこのままカジノを推し進められるのか」
と、政治部デスク。
「現在、支持率が40%を切っているのは朝日の世論調査だけですが、今後、他紙の調査でも40%を切った上に、国会で批判に晒され続けたら、“もうダメだ、もたない”となって破れかぶれ解散もあるかもしれません」
もっとも、与党を攻める野党を巡っても、
「検察はバランスを取るため、野党議員も狙っているといいます」(同)
事態は混沌とし、「カジノ疑獄」の推移だけではなく、国会での攻防からも目が離せないのだ。
「週刊新潮」2020年1月16日号 掲載