高2、転倒の80代男性を介抱 徒歩で1時間、灯油タンク持ち送り届ける

転倒した80代男性を介抱し、人命救助に貢献したとして、福岡県警春日署は20日、東福岡高2年、瀬尾光さん(17)に感謝状を贈った。瀬尾さんは「とっさに体が動いた。無事で安心しました」と話した。
春日署によると、瀬尾さんは8日午後5時ごろ、自転車でサッカーの練習に向かう途中、春日市大土居の路上で高齢男性が歩行中に転倒する瞬間を目撃。自転車を置いて男性に駆け寄り「大丈夫ですか」と声をかけた。男性は「大丈夫」と応えたが、自宅を尋ねると市内だったため、男性が運んでいた灯油のタンクを代わりに持ち、自宅まで約1時間かけて歩いて送り届けた。男性はその後、救急車で病院に搬送されたが、大きなけがはなかった。
岡村成生署長は「勇気ある行動で、強く優しい心がないとできない。警察官になってもらいたい」と絶賛。瀬尾さんは「今までに何度か高齢者を助けたことがあった。これからも何かあれば手助けしたい」と語った。【浅野孝仁】