和歌山で新たに4人の新型肺炎感染確認 3人は入院患者の親族 1人は通院せず

新型コロナウイルスによる感染症で、和歌山県は17日、新たに4人の感染を確認したと発表した。いずれも症状が軽いか病状が安定しているという。このうち3人は既に感染が判明している済生会有田病院(同県湯浅町)の男性患者の家族だが、1人は病院との接点がなく、県が感染経路を調べている。和歌山県内の感染患者は計9人となった。
県によると、接点が見つかっていないのは県内在住の50代男性。7日に発熱し、16日までに3カ所の医療機関を受診したが、有田病院には行っていなかった。直近の中国への渡航歴もないという。
他の3人は、15日に感染が発表された有田病院の60代の男性入院患者の80代の母▽50代の妻▽50代の弟。いずれも男性患者と同居しており、県は家族間での感染があったとみている。
17日に判明した分も含め、和歌山県内の感染者は9人中8人が有田病院の医師か患者、その家族だったことが分かっている。病院とは無関係とみられる男性の感染が発覚したことについて、記者会見した仁坂吉伸知事は感染源の特定は難しいとした上で、「ウイルスを持っている人を辛抱強く、全員隔離していくしかない」と述べた。
県は有田病院の関係者や感染者の接触者などについて、今後も感染の有無を調べる。対象者は450人程度になる見通し。【黒川晋史、木村綾】