大阪地検岸和田支部(大阪府岸和田市)で収容手続き中に検察事務官をはねて逃げたとして、公務執行妨害や傷害などの罪に問われた住所不定、無職、野口公栄(きみえ)被告(49)の初公判が25日、大阪地裁(松田道別=ちわき=裁判長)であった。野口被告は「車を事務官に衝突させたつもりは全くない」と述べ、起訴内容の大半を否認した。
起訴状などによると、野口被告は息子の仁被告(30)=公判中=と共謀して2019年10月30日、岸和田支部前の路上で軽乗用車を急発進させ、制止した事務官2人にけがをさせるなどした。
検察側は冒頭陳述で、野口被告が支部に入る際、仁被告と携帯電話を通話状態にしていたと指摘。荷物を取りに行くとして、車の助手席に乗り込んだ際には、仁被告に「逃げて」と指示したと主張した。
これに対し、弁護人は「故意も共謀もなく、公務執行妨害罪と傷害罪は無罪だ」と反論。逃走後に知人の女にかくまうよう依頼した犯人蔵匿教唆罪については、被告・弁護人とも認めた。
野口被告は、無免許運転で子どもをはねた道交法違反などの罪に問われて公判が始まっていたが、途中から出廷しなくなり、保釈を取り消された。ひき逃げなどについても併せて審理される。【村松洋】