新型コロナ「完全防御は不可能」1~2週間が山場 WHO「パンデミックと言えぬ」

国内外で感染が広がる新型コロナウイルスをめぐって、政府はきょう(25日)、前日に行われた専門家会議で出された見解を踏まえた基本方針を発表した。専門家会議では「感染を完全に防ぐことは不可能」と認めたうえで、「感染拡大の勢いを止められるかどうかは、今後1~2週間が瀬戸際だ」として、風邪や発熱などの軽い症状が出た場合には、いきなり医療機関を受診するのではなく、外出を避けて自宅療養することなどを呼びかけた。
国内では、この三連休も感染者があいついで確認され、23日にはクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客のうち、80代の日本人男性の死亡が報告された。新型コロナウイルス感染による死亡者は国内で3人目、クルーズ船の乗客では2人目となる。
都道府県別に見ると北海道での感染が多く、24日時点で30人。感染者の多くが、患者との濃厚接触があったかどうか、感染経路がわからないケースも多くみられているうえ、市立学校の教員やスクールバスの運転手など、教育現場の関係者のなかにも感染があいついでいる。
また、24日にはJR東日本の相模原駅に勤務する男性職員とその家族の感染も明らかになったほか、東京都では22日、介護老人保健施設でデイサービスの利用者を送迎する60代運転手の感染もわかった。
感染が拡大する現状を踏まえて、政府はきょう、専門家会議での助言を受けた基本方針を発表した。それによると首都圏などの医療機関では現在、感染症の専門病床がクルーズ船の乗客への対応で追われているため、多くの人が殺到すると、重症リスクが高い高齢者や持病がある人が受診できず、医療体制がさらに混乱し、院内感染の温床になる懸念がある。

そこで、国民に対しては「風邪や発熱などの軽い症状が出た場合には、外出や出勤をせず、自宅で療養」するよう呼びかけるとともに、▽手を伸ばしたら相手に届くくらい人と人との距離が近い接触や、▽会話などが一定時間以上続き、不特定多数の人と交わされる環境を避ける必要があるとして、飲み会などのイベントの開催の変更や、時間差出勤やテレワーク、オンライン会議などを積極的に取り入れるよう提言している。