消費者庁は10日、新型コロナウイルスの感染拡大に乗じ、インターネット広告で感染予防効果を標ぼうしている健康食品、マイナスイオン発生器、空間除菌商品などの表示に対して改善要請を行い、SNSでは一般消費者に注意喚起した。
感染不安に乗じたデマ、商品の大量購入、高額転売などが社会問題化する中、利益につなげようとする商品表示にハッキリと「NO」が突きつけられた。同庁表示対策課は2月25日から今月6日まで、景品表示法(優良誤認表示)と健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)違反の観点から緊急監視を実施した。
結果、該当した商品は30の販売業者が自社サイトや通販サイトなどで販売していた46点。オリーブの葉、マヌカハニー、タンポポ茶、あおさ、納豆などの健康食品や空気清浄機、首下げ型除菌ブロッカーなどが対象になった。表示には「ワクチンや特効薬のないウイルスでも、最近は私あまり怖くなくなっています。オリーブ葉エキスがあるからです!」「天然わら納豆にウイルスは勝てない! 納豆に含まれるペプチドは肺炎の起因菌の膜を破壊します!」と効果を断言している商品もあるが、同庁は根拠が乏しいとして販売業者に表示改善を、サイト運営企業に出品削除などの対応をそれぞれ要請している。
新型コロナウイルスは特性が明らかになっていない点が多く、民間による試験も現状では不可能なため、予防効果を表示できる客観性や合理性を欠いているとみられ、景品表示法違反や健康増進法違反の恐れがある。同庁は「引き続き、不当表示に対する継続的な監視を実施し、法に基づく適切な措置を講じる」としている。
衛藤晟一消費者行政担当相は10日の閣議後記者会見で「このような広告表示は国民への適切な情報伝達に重大な支障をきたす恐れがある。消費者には冷静な対応をお願いしたい」と述べた。