新型コロナウイルスの感染拡大防止で始まった小中高校の臨時休校が続いている。子どもを見守るパトロール教室を全国で開催している安全インストラクターの武田信彦さん(42)が、休校期間中の子どもの安全を守るために保護者や地域住民に心がけてほしい防犯対策をまとめた。「子どもだけの状態にならないことが基本。親の仕事などでどうしても子どもだけで留守番をする場合は準備や練習をしておくことが大事」と話す。【中村紬葵】
武田さんによると、子どもの見守り活動は普段であれば通学時間帯の通学路を中心に行われる。しかし、休校期間中は子どもがいつでも、自由にさまざまな場所に行けるため、普段通りの見守りの効果を期待しにくい。武田さんはこの状態を「社会的な空白地帯になっている」と分析。塾や公共施設も利用できなくなっていることが多く、地域の大人の目が行き届かない「子どもだけの状態」によりなりやすい環境が生まれているという。
このような状況で子どもの安全を守るために、どうすればいいのか。武田さんは「各家庭と地域、それぞれの対応が普段にも増して重要になる」と指摘する。各家庭では、インターホンや固定電話には応対しない、家の中で安全に過ごす方法を確認するなど、「子どもの目線で一緒に考えることが大事だ」と強調する。通常の長期休暇とは異なり、公共施設などで通常営業と自粛をする場所が混在しているため、「万が一のときに避難すると決めていた場所が使用できるのか、改めて確認すべき」と話す。
地域住民らに求められることには、買い物や散歩に出かけた際、周囲にいる子どもに気を配る「ながら見守り」を挙げる。外出するついでにできるため地域で子どもを見守る雰囲気作りができる。子どもを見かけたらあいさつをすることも効果的という。ただ、乱暴な声かけや子どもに触れることは子どもに不安を与えてしまうこともあるので、注意が必要だという。
武田さんは「社会全体が急ブレーキをかけた緊急事態にある。対応を家庭だけに押しつけないことが大事。社会が子どもからのSOSを受け止める態勢を整える必要がある」と話している。
休校期間中の子どもの防犯対策
●子どもに教えたい留守番のポイント
・玄関ドアや窓の鍵かけの習慣を教える
・インターホンや固定電話に応対しない
・保護者との連絡手段を用意する
・近隣の逃げ込める場所を確認する
●保護者ができる留守番のポイント
・家で安全に過ごす方法を子どもと一緒に確認する
・大切なことはメモで書く。その練習をする
・緊急通報のやり方を教える(子どもが住所を言えるように)
・事故や災害に遭った時の準備をしておく
●子どもに教える外出時の防犯ポイント
・玄関の鍵をかける
・まわりに意識を向ける
・防犯ブザーを持ち歩く
・あやしい声かけをされたらすぐに助けてくれる人の
ところまで逃げる(公共機関などのなりすましに注意)
・逃げ込める場所を確認する
●地域ができる子どもの見守りポイント
・生活の中で「ながら見守り」をする
・子どもを見かけたらあいさつする
・不審なこと、心配なことがあったら警察へ連絡する
・行きすぎた活動や乱暴な声かけは不安を与えること
もあるので注意する