【ラサール石井 東憤西笑】#4
毎日ニュースを見ていて不思議なことがある。感染者数だけで検査人数が発表されないのだ。
検査数も毎日一定数ではない。つまり感染者の数は検査の数でいかようにも増減することになる。これでグラフが右肩上がりに上がったとか言うことに意味があるのだろうか。
都のサイトを見れば、4月16日の検査人数は約480人でその日の感染者数は約150人。ほぼ3分の1だ。だからといって実際の感染者が国民の3分の1というわけではない。
感染者の割合が多いのは当たり前で4日以上熱がなければ検査してもらえないからだ。陽性っぽい人を検査するのだから当然感染者の割合は多くなる。
これでは国内の本当の現状を反映していることにはならない。
ならば何のためのグラフなのか。
死者数が少ないからまだ大丈夫という人がいる。しかしまた資料を見ると、肺炎の死者数が東京都だけここ何週かぐんと増えている。この肺炎の死者の中にコロナによる死者は含まれていないのだろうか。これもわからない。
世界10カ国以上の国がコロナに向けての協力の声明を出したり、ワクチン共同開発を宣言したりしているが、日本は全く蚊帳の外だ。
仕方ないだろう。そのための信頼に足る統計を持たないのだから。
CNNが「他国が緊急対策を打っていた間、何一つ備えをせず、安倍首相はオリンピックのことしか考えていなかった。準備できたはずの時間を無駄にし、患者数が激増。医師の防護服さえ足りていない日本」と報じている。世界は日本の失政を断定している。
■朝日のマスクを揶揄してる場合じゃないだろう
補償も、2カ月もかけて具体的にはまだマスクが2枚。「不評だが」と聞いた朝日新聞記者に「お宅もマスクを3300円で売ってる」とネット情報受け売りの絡み。一瞬記者のブーメランかと見えたが、それがメーカーの高級品で150回洗えて、20回のアベノマスクより質がいいとわかり、結局ブーメランは自分に当たる始末。
余計なことばかりして大事なことは後手後手、それによって被害をさらに増やす。現場では毎日泣く泣く、まだ生きている患者の人工呼吸器を外さなければならぬような地獄が続く最前線なのに。トップたちにとっての死者は冒頭のグラフのように単なる数字でしかない。まさに戦時中の軍部と同じだ。
確かなことは、このままいけば、あの戦争のように、「死なずに助かったはずの命も失われていく」ということだ。
(ラサール石井/タレント)