新型コロナウイルスの感染拡大に伴い国際線の運航数が激減している影響を受け、千葉市動物公園(千葉市若葉区)では、7月にオープン予定の「アフリカ平原ゾーン」の目玉となるチーターの輸送が、一時見送りになっている。【秋丸生帆】
動物公園は1985年にオープンし、一時は年間100万人以上が訪れたが、少子高齢化や展示施設の老朽化などによって来場者は減少傾向にあった。市はにぎわいを取り戻すため、2014年に「リスタート構想」を策定。アフリカ平原ゾーンのオープンもその一環で、チーターが全力で疾走する生態を見られるのが目玉になる予定だ。
現在、動物公園でチーターは飼育しておらず、フランスから2頭、ノルウェーから2頭、チェコから3頭の計7頭を輸入する計画を立て、4月にチェコからの3頭を国内に輸送する予定だった。
しかし、輸送を請け負っている動物専門商社「バーデン」(旭市)によると、欧州を含め世界的な感染の広がりにより、航空会社が優先度の高い便を除いて減便し、3頭が積み込まれる予定だった便も欠航した。フランスとノルウェーからの輸入日程は未定だが、感染状況や航空機の再開スケジュールによって左右される可能性がある。動物公園は「7月までまだ時間があり、オープンを断念したわけではない」としており、5月以降の輸送に向けて調整を続けている。
ただ、チーターはワシントン条約で国際商取引が禁止されている希少動物。輸送中に何らかの事情で出入国が制限され、ほかの国に一時留め置かれた場合、検疫の違いや手続きに時間がかかるなどし、飼育設備のない環境で長期間停留されるリスクがあるという。
バーデンの二階堂貴之社長は「チーターは肉食の猛獣という強いイメージの半面、デリケートで病気にもかかりやすい。安全に運ぶため最大限の努力をしたい」と話している。