詐欺被害の男、「受け取り役」で詐欺…組織に「お金取り戻せる」と言われて関与

特殊詐欺の「現金受け取り役」をしたとして、警視庁牛込署は11日、東京都新宿区の無職の男(68)を詐欺容疑で逮捕した。
発表によると、男は昨年12月、豊島区のJR池袋駅など2か所で、弁護士事務所職員を装って埼玉県在住の40歳代女性と面会し、示談金名目で2度にわたって現金計718万円をだまし取った疑い。
女性の携帯電話には事前に「利用料が未払いなので法的措置をとる」と虚偽のメッセージが届いていた。調べに、男は「受け取ったのは書類だと思っていた」と容疑を否認している。
男は事件前の同10月、同様の手口で現金110万円をだまし取られる詐欺の被害に遭ったが、その後、詐欺グループから「指示通りに動けば、お金を取り戻せる」などと電話で持ちかけられたという。
警視庁は、現金受け取り役などの人手を必要とする詐欺グループが、金に困った被害者にも目を付け、詐欺に加担させようとしているとみて警戒している。