カシマスタジアムにPCR検査センター11日開設 ドライブスルー方式で

サッカーJ1の鹿島アントラーズの本拠地、カシマスタジアム(茨城県鹿嶋市神向寺)に11日、新型コロナウイルスの感染を調べるための検体採取を行う「鹿行地域PCR検査(遺伝子検査)センター」が開設される。鹿島医師会が設置し、車に乗ったまま採取するドライブスルー方式を採用する。
検体採取の対象になるのは、潮来保健所が必要と判断した人。鹿行地域ではこれまで検査待ちが10人以上に達した時期もあり、住民1人当たりの医師数が全国平均の3分の1程度というぜい弱な医療体制の崩壊を防ぐ狙いがある。
センターでは1日最大20件の検体採取が可能で、初日の11日は19件の採取を予定している。採取した検体は、県衛生研究所で調べる。鹿島医師会の松倉則夫会長は「陰性ならば通常の医療行為を受け、陽性が確認されれば早期に隔離し、医療崩壊を避けられる」と強調している。
10日にはリハーサルがあり、医療関係者ら約60人が参加した。「検査対象者」が車でスタジアムに到着すると、スタッフが携帯電話で話して車の窓を開けないで本人確認を実施。防護服姿の医師が長い綿棒を鼻孔に差し込み検体を採取した。スタッフは二重にゴム手袋をしており、表側の1枚は採取が終わる度に交換していた。
センターは、Jリーグが再開した後は鹿嶋市内の別の場所に移転する予定。予約制で、受け付けは平日午後1~3時。【根本太一】