新型コロナウイルスの感染を防ごうと、長崎県警は本部庁舎(長崎市)の喫煙室の定員を2人に設定した。県警は4月1日の改正健康増進法の全面施行を踏まえて喫煙室を半減させたが、一服を求める職員は“危機感”を募らせている。
県警装備施設課によると、喫煙室は1階(6・1平方メートル)と3、7階(各4・5平方メートル)階にある。同法の全面施行を前に、県警は2019年に6カ所あった喫煙所を3カ所に減らした。
国は「密閉・密集・密接」を避けるよう求めているため、同課は4月6日、喫煙室に「同時入室2人まで」との張り紙を貼った。ただ3、7階は2人でも手が届きそうな距離。昼休みには、一服を求める職員4~5人が行列を作った。
喫煙室のあるベランダスペースで、電子たばこを吹かす職員もいる。ある喫煙者の幹部は「閉鎖した部屋を開放したらいい」と提案した。専門家は、新型コロナ重症化の要因に喫煙を挙げており、厚生課の担当者は「禁煙が一番」と話した。【今野悠貴】