ブルーインパルス飛行「『私が発案』はやぼ」 経緯説明なしで防衛相が釈明

河野太郎防衛相は2日の記者会見で、航空自衛隊のアクロバット飛行隊「ブルーインパルス」が東京都心上空で展示飛行をしたのは、自身の発案だったことを明らかにした。以前の会見では発案者を明らかにせず、省内外から説明責任を果たすよう求める声が上がっていた。河野氏は「『私の発案』と言うのはやぼだと思う。私のスタイルではない」と釈明した。
展示飛行では5月29日昼、6機が約20分間にわたり、白いスモークでラインを描きながら編隊飛行を披露した。河野氏は今月2日の会見で、米軍機などが医療関係者に敬意と感謝を示す展示飛行をしたのを踏まえ、「同じようなことができないか航空自衛隊に検討を求めた」と説明。その結果、都心上空を飛行する案が示されたと明かした。
河野氏は5月29日の記者会見で、展示経緯について「プロセスはどうでもいい」と説明を避けたため、ネット上で「自衛隊を動かすのだから説明すべきだ」「自衛隊の活動がどういうプロセスかは、非常に重要だ」などの書き込みがあった。省内でも、経緯を明らかにしないことで「自衛隊が政権の人気取りに使われていると思われるのは迷惑だ」(自衛隊幹部)などと批判が出ていた。【田辺佑介】