京都大・職員労組が撤去された「タテカン」復活 大学側は即日撤去

京都大が本部のある吉田キャンパス(京都市左京区)周囲の立て看板(タテカン)を市の景観規制に従い撤去し、学生らが反発している問題で、京都大職員組合は16日、大学側に撤去されていた掲示ボードを、百万遍交差点付近に再び設置した。同組合は「大学は話し合いや交渉なしに一方的に撤去しており、不当・違法な措置だ」と主張している。ボードは同日夕、大学側に撤去された。
京大キャンパスの周囲に設置された「タテカン」は、京大の自由な学風の象徴とされる。しかし、屋外広告の規制条例に基づく市の指導を受け、大学側が2018年5月から撤去を進めている。
同組合によると、組合の掲示ボードは1973年には設置されていたという。2009年に木製から樹脂のボード(縦約90センチ、横約1.8メートル)にリニューアルし、組合ニュースなどを掲示していた。
ところが18年5月、大学側が事前に通知せず、ボード6枚を強制的に撤去。組合は大学との交渉を重ねたが「対応が不誠実だ」として今回、元々ボードがあった場所に、以前撤去されたボードを設置した。再度撤去されたことから、同組合は不当労働行為として府労働委員会に申し立てる準備に入るという。
副委員長の高山佳奈子・大学院法学研究科教授は「大学と市民とをつなぐメディアでもあり、大事な表現手段だ」と主張。委員長の駒込武・大学院教育学研究科教授は記者会見で「撤去から2年間の交渉で、大学の説明がころころ変わった。このまま続けても、らちが明かない感じが深まった」と述べた。
一方、京都大の広報担当者は「担当部署に確認しているが、16日中の回答はできない」としている。【福富智】