参院議員の河井案里被告(46)=広島選挙区、自民党を離党=が初当選した2019年参院選を巡り、案里議員と共に公職選挙法違反(買収など)で起訴された夫で前法相の衆院議員、克行被告(57)=広島3区、同=が、亀井静香・元金融担当相(83)の元公設秘書に票の取りまとめを依頼する趣旨で現金計300万円を提供していた疑いがあることが判明した。関係者が明らかにした。全受領者の中で最高額だった。東京地検特捜部は、克行議員が亀井氏の影響力を期待して元秘書に現金を渡したとみている。
起訴内容の受領者は逮捕時から6人増えて100人となり、総額も約2900万円に積み増しされた。関係者によると、元秘書は起訴段階で追加された受領者の一人で、19年5月に広島市内の克行議員の事務所で100万円、公示前日の7月3日にも同市内のホテルで200万円が提供されたという。残る5人の受領者は後援会関係者らで、それぞれ5万円が渡されたとみられる。
広島選挙区(改選数2)では、6選を目指した溝手顕正・元防災担当相(落選)を推す自民党広島県連の頭越しに、党本部が新人の案里議員を擁立。13選して17年に政界を引退した亀井氏は現職当時、溝手氏と同様に県東部を地盤としており、克行議員がその強い影響力を頼って元秘書に多額の現金を渡した疑いがある。元秘書は9日、毎日新聞の取材に「私は民間人。何の話をしているのか分からない」と話していた。【手呂内朱梨、賀有勇、中島昭浩】