「軍事オタクも高額過ぎて手が出せない」「また、やってくれぇ」――。防衛省が初めて実施した自衛隊装備品の一般オークションがネット上で話題となっている。
26日に同省で行われたオークションには、陸自部隊のワッペンや観測ヘリの銘板、輸送機の操縦かんなど約30点が出品され、空自パイロットのヘルメットセットが66万円で落札されたほか、海自の練習艦「やまゆき」の操舵輪には52万円の値が付いた。
防衛省はオークション実施の理由について、「厳しい財政状況で少しでも収入を得ようと企画した」などと説明。河野防衛相は落札総額が約582万円となったことに対し、「望外の金額だった」とにやけていたが、ちょっと待ってほしい。
同省の2020年度の防衛費(当初予算)は約5.3兆円で、6年連続で過去最高を更新中だ。米国からは陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」や、ステルス戦闘機「F35A」などを言い値で爆買いしていたはず。防衛省は廃棄処分相当の装備品をチマチマ売って小銭稼ぎするぐらいなら、膨れ上がる防衛予算を少しでも削減する努力をするべきだろう。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう言う。
「再選するかどうかはともかく、米トランプ政権から、さらなる防衛費負担増を求められる中、オークションは間もなく始まる財務省との新年度予算折衝に向けた防衛省のパフォーマンスとみた方がいいでしょう。『防衛予算は増えているが、俺たちも予算削減に努力している』と。まったくバカバカしいことです」
同省がすでに追加購入を決めた「F35」は機体だけで総額1.2兆円にも上る。今回の落札金額582万円なんて、1機の車輪代にもならないだろう。オークションでどんなに高値を付けようが、肥大化する防衛予算の足しにはならないのだ。