東京都が宿泊療養施設、2000室確保 コロナ感染者急増受け

東京都は28日、新型コロナウイルス感染者の急増を受け、無症状・軽症者が滞在する「宿泊療養施設」として、新たにホテル3棟を借り上げたと発表した。うち1棟は、「夜の街」で多数の感染者が出ている新宿区歌舞伎町のホテル。都はこれで31日までに計6棟2148室(約1260人分)を確保することになる。
7月に入り、患者の急増と都が借り上げるホテルの契約終了が重なり、10日ごろは1棟(約100人分)のみで療養者を収容することになり、あふれた軽症者らの一部を入院や自宅療養に回す事態になっていた。都による感染状況のモニタリング(監視)会議でも、都内感染者の約15%が無症状のため、専門家から「早急かつ大規模な確保が必要」と強く求められていた。
都によると、28日現在で3棟計約480人分を確保し療養中は213人。28日は翌日の開設を前に、新宿区の「東横INN新宿歌舞伎町」(351室)が報道公開された。感染拡大を防ぐための「掃除用ロボット」も配備し、消毒などで一定の空き室が必要なため受け入れは約230人となる。同じ29日には中央区の「東横INN東京駅新大橋前」(208室、受け入れ約100人)にも開設。31日には港区の「品川プリンスホテル・イーストタワー」(919室、同約450人)も「第1波」に続き施設として稼働する。【南茂芽育】